防災意識はそれなりに持っていたつもりでしたが、実際に震度6弱の地震を経験すると足りないことだらけだったTsumuRiです、こんにちは!
2018年6月18日、7時58分に発生した大阪府北部を震源とする地震(以下、大阪北部地震)。
私は当時、震度6弱を記録した地域に居住していましたが、幸い私にも家族にもケガはなく、自宅にも大きな被害は出ませんでした。ガスが1週間ほど停止したのはさすがに不便でしたが……。
この時の体験をママ喫茶で話していたところ、なんとメンバーのちょこみすが北海道胆振東部地震で被災。
その体験は、ちょこみすが防災記事シリーズ第1弾としてまとめてくれました。
喫茶で防災の話をしていたら…北海道胆振東部地震で初めて被災した体験談
防災?なにそれ美味しいの?と、のほほんと生きていたら、うっかり被災しました、ちょこみすです、こんにちは! 2018年9月...
この記事は、防災記事シリーズ第2弾として、大阪北部地震について雑談したことをまとめてみました。
大地震の時に子どもを守るための備えを、一緒に考えていただければ嬉しいです!
大阪北部地震発生から半年が経過して季節は冬になりましたが、現地では手つかずの家屋もまだまだ残っており、不自由な思いをされている方もいらっしゃると思います。ほんとうに、一刻も早く落ち着いた生活が戻りますように。
大阪府北部を震源とする地震(大阪北部地震)の規模
大阪北部地震の被害状況
内閣府のまとめた資料によると、大阪北部地震の規模や被害は以下のようなものでした。
- マグニチュード6.1、震源の深さ13km
- 最大震度:震度6弱
(大阪市北区、高槻市、枚方市、茨木市、箕面市)
- 被害状況
人的被害:死者4名、重傷者15名、軽傷者419名
住家被害:全壊9棟 、半壊87棟 、一部破損27,096棟
- 火事(当日)
大阪府3件、兵庫県4件
- ライフラインの被害
電力:最大17万件停電(当日中に復旧)
ガス:最大11万戸供給停止(24日に全戸復旧)
水道:最大9.4万戸に影響(断水及び減圧給水、19日に解消、20日に安全確認宣言)
- 通信の被害
NTT:約15,000回線に影響
携帯電話:大阪府、京都府、兵庫県を中心に停波
大阪北部地震の特徴
大阪北部地震は、極短周期の揺れ(地震波の周期が約0.1~0.5秒)が中心であったため、家屋倒壊は少なく、屋根瓦のずれ・落下、ブロック塀の倒壊・崩壊、家具の転倒が起こりやすかったとのこと(参考:防災システム研究所)
一方、1995年に起こった阪神淡路大震災は、地震波の周期が1~2秒で中低層の建物が倒壊しやすい地震でした。同じ近畿地方を震源とする地震でも、地震の性質はまったく異なるんですよね。
私は阪神淡路大震災も震度6弱を経験してるんだけど、揺れの違いは体感でも分かったよ!阪神淡路の方が揺れも長かった気がするけど、家具が倒れたり、収納がここまで飛び出て散らかることはなかった。
生活者の感覚としては、電力や水道などのライフラインの回復が早く、公共交通機関や物流の混乱が少なかったのが特徴だと思います。
地震の被害が局所的なものだったことも大きいと思いますが、関連企業の皆様には本当に感謝しています!
大阪北部地震で被災しました
大阪北部地震の被災体験を一言で表すと?
喫茶ぽてこにて
「うちは
鉄筋コンクリートの古い団地の3階だから家の中の被害はそれほどでもなかったけど、ガスが1週間ほど停止して不便な思いはしたよ」
「真逆だ!同じ震度6弱の地域でも、ちょっといくだけで被害の出方が全然違うんだなってのが印象的な地震やったよね」
「うちの市は、震度5弱。5階のわが家では扉のない食器棚から食器が落ちてお茶碗が1個割れたのと、デスクトップPCのディスプレイが落ちたくらい。それよりその後の台風の方がよっぽど大変だった!」
「うちは震度4だった。この地震では特に被害はなかったよ!」
喫茶には大阪北部地震を経験したメンバーが4人いました。そして私を含め、2人が最大震度の震度6弱を経験。
話を聞くと、同じ震度6弱でも被害は全く異なるため、備蓄など基本的な備えはした上で、自分の住環境で考えられる被害状況や生活状況をシミュレーションする必要があると感じました。
震度6弱の瞬間は何もできなかった
喫茶ぽてこにて
「地震が起きた時は、
ダイニングに子どもたちを着席させて、朝食を配膳している最中だった。最初に下から突き上げるような大きな揺れが来たのが本当に怖かった。
揺れてる時にイングリッシーナファスト(テーブルに固定するベビーチェア)のベルト固定を外す余裕なんてなかったし、LDKのど真ん中に設置してて、場所が良かったから助かった。
もし物を置いている棚の近くに設置していたらと考えるとゾッとする……」
「自宅育児のおうちはいつも一緒にいるイメージ持ってたけど、別々の部屋にいることだってあるんだよね。うちは保育園での被災で、子どもを抱っこして2階の保育室への階段を登ってたら、踊り場付近でいきなり大きく揺れた。一瞬身体が後ろに浮いたように感じたけど、とっさに子どもを抱えてしゃがみこんで転落は免れた。少しでも動こうとすると身体が浮きそうになるのが怖かった」
「こんなの揺れてから何かするなんて、できないに等しいよね。緊急地震速報なんて揺れがおさまってから鳴り始めたし」
「緊急地震速報、遅れるどころか全く鳴らなかった。現場に居合わせた園ママたちもそう言ってた」
「うちは震源から遠かったのに緊急地震速報は遅れたよ。リビングのテーブルでご飯食べてて、「地震?」と思ったら携帯の速報が鳴り出した。そしたら長男と次男が一斉にテーブルの下に隠れて『お母さん!!テーブルの下に隠れないと!!はやく!!』って。園でしっかり訓練されてるみたい。私より迅速に対処してたわ」
直下型の地震は緊急地震速報が役に立ちません。
つまり、いきなり襲ってくる揺れから身を守ることになるんですが、震度6弱ともなると体勢を整えるのが精一杯で動けないんですよ。
やっぱり落下物と転倒物がないように日頃から備えることが大切だと実感しました。自宅だけではなく出先で被災する可能性もあるので、よく通る経路の安全確認も大切です。
自宅の被害状況は?
マンションの高層階はとにかく揺れがすさまじい
喫茶ぽてこにて
「マンションの10階のうちは、とにかく揺れがやばくて家じゅうぐちゃぐちゃになったんだよね……」
「このTwitter初めて見たとき、本当に同じ震度6弱?!ってビックリした……」
「5階のママ友はあんまり物が倒れたりとかなかったって言ってたし、ここまでなのは高層階だけの話みたい。違う棟とをつなぐ渡り廊下の連結部分(エキスパンションジョイント)も落ちてきそうなぐらい破壊されてやばかったよ」
「マンションの渡り廊下、これはめちゃくちゃ怖いね」
「
低層階は、上部を支えるのに耐えたのであろう部分のひび割れがひどかった。タイルめくると大きなひび割れいっぱいあったみたい。うちは1階も部屋あるけど、熊本地震でダメになったマンションは
1階が駐車場になった空洞のタイプ(ピロティ構造)って聞いて納得やった。
やっぱり弱いんだと……」
「うち、阪神大震災のとき三宮に住んでて、住んでたところに駐車場がなかったから別のマンションの1階部分の駐車場を借りて停めてたんやけど、地震で1階の駐車場部分がつぶれて車ぺしゃんこになったよ」
「おかん阪神大震災も経験してたんや!三宮にいてよく無事やったなあ……」
「マンションって地震に強いっていうイメージがあったけど、マジでこれはやばいですね……」
「何を持って「地震に強い」って言うかだと思うんだけど、今は戸建も耐震等級3が普通だし、倒壊のリスク自体は変わらない気がする……(地盤選び間違わなければ)。高層階になると揺れがすごいから、家具が動いて怪我する人多いだろうし、そういう意味ではマンションの方がリスク高い気がする。家財保険は絶対入ることをおすすめ。
そして集合住宅は修理とかになると超面倒臭いよ。よりによってうちは大規模修繕工事おわったところやったしさ……」
「分譲マンションは被害が発生した時に、住民の合意がスムーズに行くかが鍵だよね。ぽてこさんのおうちが10階であの被害だと、タワマンとかどうなっちゃうのか……うちも家を建てるときは、とにかく耐震等級3で家具もほとんど作りつけにして倒れる心配がないように設計お願いしたよ」
「家具を作りつけにするって、防災の面でもいいね!」
「築13年のマンションが震度6弱でこれだから、都市直下で震度7とかあったらどうなるの?って思う……」
マンションは高層階に行くほど揺れがきつくなります。
9階建てマンションの場合、震度は中間階で1ランク、上層階では2ランク上がるとのことで、
つまり10階のぽてこさん家って震度7相当だったってこと?
ぽてこさんの自宅では、背の高い棚は突っ張り棒で固定していましたが、揺れに耐えきれず倒れてしまったそう。
Twitterで教えてもらったんだけど、突っ張り棒も固定金具も、取付場所の強度を考えないと意味がないんだって!
あと、今回食器棚が倒れたのは製品の耐荷重オーバーってのが大きかったと思う。そこまでちゃんと確認していなかったことを反省した……
高層階では、転倒防止をしても家具が倒れたときに備えて、地震保険や家財保険にも加入しておいた方がよさそうです。
うち、築5年だけど地震保険は入ってないと思うなー。ちょっと考えたいから入居後入ろう、と思いつつ5年も経ってしまった……
これもTwitterで教えてもらったんだけど、片付けする前に被害状況の証拠写真を撮っておいた方がスムーズに保険金がおりるんだよ!おかげさまで手続きスムーズに済んで本当助かった……
私、保険入ってたのに写真に撮ってなくて、後からしまった〜ってなったんだよね……
低層階は揺れは少ないが油断はできない
喫茶ぽてこにて
「わが家は古い低層鉄筋コンクリート団地の3階。マンション10階に比べると本当に微々たる被害だった。でもヒヤッとしたところは多かったから、地震後すぐ対策したよ」
- 室内はほぼ被害なし
- 洗面所のメタルラックが倒れてものが散乱した
- 食洗機を置いてたカートが動いた
⇒ホースが抜けてたら水浸しだったかも
- 背の高い棚の開き戸から事典が落下した
⇒休日ならお食事椅子に座った子どもに直撃してたかも
- 突っ張り棒で固定していた背の高い家具は倒れなかった
⇒地震後に突っ張り棒が緩んでた
⇒棚のガラスの割れ対策してなかった
- 室内に細かいヒビができた
⇒とても小さいものは心配ないみたい(ヘアークラック)
- 建物の基礎に大きいヒビが入ってた
「うちみたいに古くても鉄筋コンクリートの建物や、新しい建物は比較的被害が小さかったみたい。古い文化住宅は「危険」の判定で住めなくなってたし、ほんと築年数と耐震強度は大切と思う。瓦ずれたり落ちたりした家も多かったし」
「開き戸はね、耐震ラッチのある扉最強だよ!揺れると扉が開かなくなるロック機能なんだけど、地震の時にちゃんと機能してくれて、ものが飛び出さなかった。同じマンションのママ友もみんな言ってたよ!後付けもできるパーツ見つけたから大事なもの入れているところはつけるといいと思う!」
「洗濯機や食洗機かけたまま会社行って被災したら数日戻れなさそうだし、その時にホース抜けたら水やばいよね。気になって見てみたら、うちの洗濯機の給水口は緊急止水弁が最初から組み込まれてたよ」
「うちはついてなかったから後付けしたよ。室内の被害の話でゾッとしたのは、
ご近所のママ友の家で2階の寝室のタンスがベッドの上に倒れたって話。休日だったらどうなってたか分からないって……。うちの家具が倒れなかったのは、
突っ張り棒で固定していたのと、家具の向きもよかったのかも。
建物は長い辺の方に向かって大きく揺れやすいって話があるんだよね」
(イメージ図)
「ねえ……うちの倒れた食器棚、まさにその方向に置いていたよ!でも、そうじゃない向きの収納からも開き扉があいて中身が出てきたし、テレビも別の方向に飛び出したから油断禁物だと思う。
ちなみに作り付けの引き戸収納である押し入れは、揺れやすい方向に扉あったけど大丈夫だった。そして折れ戸のクローゼットも揺れやすい方向にあったけど強かった!」
「えっ……それって揺れが激しくなったら結局あらゆる方向に揺れまくるってこと……?」
「うん、そうなると思う。その地震の揺れ方にもよると思うしね。やっぱり高層階に住む=揺れが大きいことは覚悟した方がいいと思うし、低層階でも固定はしっかりしないと後悔するかも………」
低層階は高層階に比べると建物の揺れによる被害は小さかったです。
それでも実際に家具が転倒したケースも身近にありましたし、地味な割にダメージが大きいヒヤリハットが多かったので、やはり対策の強化が必要でした。
雑談の中で出てきたポイントをまとめると……
- 家具の転倒
⇒固定金具、突っ張り棒、家具転倒防止板などによる固定
⇒重いモノは下に入れて重心を下げる
- 開き戸からのモノの飛び出し
⇒耐震ラッチを取り付ける、耐震ラッチ付きの家具に買い替える
- 室内のホースが抜けることによる浸水
⇒水漏れ防止ストッパーを取り付ける(水栓やホースに合うか要確認)
- 窓ガラスの破損、ガラス扉つき家具の転倒によるガラスの飛散
⇒ガラスに防災フィルム(飛散防止フィルム)を貼る(業者に依頼or自分で)
防災対策については、東京都が電子書籍「東京防災」を無料配布しており、大阪北部地震の後にも話題になりました。日々の防災対策や備蓄はもちろん、発災時の行動や被災後の生活についても書かれています。
何かあった時でもスマホは身につけている可能性が高いので、とりあえずダウンロードしておけば役立つかも。
通勤中の夫たちの反応は?
喫茶ぽてこにて
「電車乗ってると地震の揺れってほんま分からんみたいね。夫は地震の瞬間は電車に乗ってて、まるで気づかなかったらしいよ!電車が静かにスーッと止まって、不思議に思ってたら緊急地震速報が鳴り出したって言ってたけど、電車も震度5はあったはずだぞ!」
「うちの夫はバスに乗ってたから事故ったんやと思ったらしい。あーあ、やっちゃった〜って思った矢先、緊急地震速報流れてようやく意味を理解したらしいわ。でもそのあと降りる間もなく普通に走り出したらしく、次のバス停で降りて走って帰ってきてくれた」
「優しいー!うちなんて「会社が心配」とか言うて出勤なさったよ。大人2人いたら買い出しできるのに……なんで非常事態なのに協力できないんだろうって、夫婦の温度差が深まったわ」
「バス普通に降りて帰って来てくれるとか、今なら笑えるけど、当時なら泣けるくらい有難い話やね!旦那さんが近くにいるってだけで、気持ちが全然違うんじゃないかな!」
「私、夫がおらんかったらマジで無理やった。夫が帰ってくるまでの約30分、子2人(娘は恐怖で大泣き)抱えて安全な和室で抱っこしてるだけでなーんにもできんかったもん。手の震えが止まらないまま、合間合間でツイッターで情報収集してたのが精一杯。冷蔵庫の扉開きっぱなしで、開けっ放しのお知らせブザーが鳴り続けてて不気味だった……
夫が帰ってきてから初めて、交代で和室で子守して乗り切ったよ。リビングには割れ物もあったし、手が2人分必要な時は娘に和室から出ないよう言い聞かせて、息子おんぶして対処した。少なくとも倒れた食器棚を起こして冷蔵庫の扉を閉めるのは、私1人では絶対に無理だった」
「私は地震の瞬間は保育園だったし、先生と同じクラスのママと固まってられたから直後はけっこう落ち着いてたと思う。ぽてこさんの状況だと旦那さんいないとほんとうに辛いと思うよ……」
「やっぱり幼児抱えながら一人で地震後の対応はきつすぎる!ねえなんで旦那さん会社行ったの…」
「電車を下ろしてもらったところから会社の方が近かったってのはあると思う。安全確認があって何時間か閉じ込められたらしい。LINEで『自宅の被害は少なかったけど、買い出しとかあるから帰ってきて』とは言ったんだけど、会社が心配だったんだって。帰宅難民になりかけて同僚に車で送ってもらって夜に帰ってきた。あの揺れを知らないのと、自宅が無事そうだから甘く見たんだと思う」
「うちの夫は建築現場で働いてて今回の地震の時は資材やらが積んである側にいたらしく、逃げろ〜!って現場は騒然となったって。でも、何が怖かったかって言うとそのあと地震がおさまったらみんな普通に働きはじめたことやわって言ってた。ぽてこさんの旦那さんの乗ってたバスが普通に走り出したコトといい、日本の社会の怖いとこだよね」
「そうやって働いてくれる人がいるおかげで物資も手に入るし復旧も早いんだけど、でも帰れる業種の人は自宅待機で家族と地域の助け合いに尽力するみたいな共通認識できたらいいのにって思う……」
1人で小さい子どもを守っているママはかなり不安です。帰れる人は帰ってあげてほしいなあというのが、実際に被災した私たちの想いです。
大人が2人いると片付けも買い出しもはかどりますし、非常時に協力体制を作れることで、夫婦仲もよくなるんじゃないかなぁ。
これ帰ってきてくれるかどうかで、その後の夫婦仲に影響しますね。間違いなく…
そうは言っても、職業によっては帰れない旦那さんもいるんですよね……
うちも、旦那は災害時には仕事に行かないといけないと思うし、周りには頼れる人も皆無やから、1人で子ども3人守りきるシミュレーションしとかないとあかんわー!
子どもが幼稚園や保育園行ってても、大災害だったらなるべく早く迎えに行かなきゃで、ほんと、子連れの防災って、細かいところまでシミュレーションしとかないと詰むかもしれん………
地震後はどうやって片づけた?
喫茶ぽてこにて
「うちの場合、被害といえば家にモノが散乱しただけだったので、帰ってきてくれた夫と順番に子守しながらLDKの片付けをして、一応その日のうちに普通の生活ができたよ。もちろんすべてのものをきれいに片付けるのは無理だったので、細かいものは大きな紙袋とかにいれて終わりにした。1室を物置として危ないもの全部押し込んだから、子供のいる空間は安全だったし不自由はなかった」
「あれが1日で片付いたんだ!さすがに大人が2人いると早いね。やはり帰れる人は家に帰らなきゃだよ」
「ざっと片付けが終わったあと、心身ともにすごく疲れてみんなで寝室で昼寝したんだけど、もともと寝室だけは安全な場所にしてたからすごく安心して眠れたのが印象的」
「安全な部屋があるといいってのは本当にそう思う。うちも寝室だけはほぼ寝具しか置いてなかったから、他の部屋が片付くまで子どもにいてもらった。2歳だとよく分かってなくて寝室から出てくるから困ったけど」
「災害時に出勤しないといけない職種の人とか、単身赴任とかの場合も同じだけど、旦那さんに限らず身内の大人が近くにいるかいないかで、子持ちの難易度めっちゃ変わるね」
「そういえば、タンスが倒れたママ友のおうちは、安全な部屋がなくて近くの親戚に子ども預けて片付けたって言ってた。頼れる人が近くにいなくて安全な部屋もないと本当にヤバいな。そうなったら避難所かな?」
落下物や転倒物がない安全な部屋が一部屋あるのは本当に良かったです。
片付けの間、子どもにいてもらう部屋にできるのはもちろん、余震を警戒して過ごした期間もその部屋だけは安心して眠れました。
繰り返しになりますが、非常時に大人が2人いるってめっちゃ大きいです!
もう本当になんで帰ってきてくれなかったの、うちの夫……!
地震直後~数日間のスーパーの様子は?
喫茶ぽてこにて
「地震の当日、子どもは夫に見てもらって買い物は私1人で行ったから、ある程度は覚悟して重いもの買って帰れたよ。エレベーターは止まってたけど……」
「10階でエレベーターなしって、2人子連れじゃ絶対買い出し無理だよね 。うちは当日は私だけだったし、子どもを抱っこひもに入れて買い出ししたから量は持てなかった。よく考えたら車で行けばよかったのかもしれないけど、なんか怖くて車出せなかったんよね」
「こどもが小学生以上なら、何とか買い出しも動けるけど、小さい子を連れてだと難しいよね」
「たしか地震当日の午前10時ごろ、近所の行きつけスーパーは、既にこれまで見たことないレベルで人でごった返していて、即戦力になるものの棚は空っぽ状態。飲み物は炭酸しかなくなってた……息子がまだ1才になったばかりだったので、念のためベビー用のお菓子を多めに買っておいた。調理なしでベビーに食べさせられるものはそれぐらいしかなかった」
「私は昼過ぎだったけど、やっぱりスーパーは人だらけだし、水やカセットコンロや非常食などは売り切れてた。 普段の食事と保存できるお惣菜を少し多めに買って帰った。子ども用のお菓子は私もかなり買い込んだよ!電気も止まったら子どもの食べるものがなくなるもんね」
「でも翌日スーパーに行ったら、カップラーメンと水以外は十分量が補充されててびっくり!今回の地震は局所的な被害だったからこそ品物不足は免れたんだと思う。うちのまわりは道路などの影響もなかったし、ライフラインも無事だったから」
「スーパーは本当に頑張ってたよね。でも私が近くのスーパーに入荷した水のケースを買えたのは3日目だった。備蓄があったから焦ってはなかったけど、余震くるかもって言われてたし必死だったなあ。それ以降は地震前より品揃えは地震前もむしろよくなった印象もあった。あとは、夫の勤務地が市外なので、会社の近くで物資の調達お願いしてた。でもカセットコンロを始め防災用品ははかなり品薄だったみたい」
乳幼児がいると買い出しの初動が遅れます。
そして当日はお菓子以外はたいしたものは買えなかったので、備蓄は文字通りの死活問題だと感じました。
大阪北部地震はそこまで深刻な物資不足にはなりませんでしたが、次の地震はそうとは限らないことは肝に銘じておきたいです。
津波の心配がなかったり、マンションとかで家自体が壊れる不安が少ないのなら、何よりも生活必需品(食料含む)と光熱系アイテムをちゃんとストックできてるかが大事と思う。うちは基本ローリングストック法をベースにしてる。家族いるとけっこう備蓄いるんだよね……
普段から少し多めに食材、加工品を買っておき、使ったら使った分だけ新しく買い足していくことで、常に一定量の食料を家に備蓄しておく方法をローリングストック法と言います。
――ローリングストック法について
水の備蓄は、ウォーターサーバーを利用するのも一つの手。ミルク作りや離乳食作りなどに便利と多くのママに選ばれています(喫茶インスタフォロワーさんの20%が利用しているとの結果が出ました)
ミルクを時短で作れる!ママたちに人気のウォーターサーバーBEST3の口コミ・値段を比較
ミルク作りにウォーターサーバーを愛用していたあやです。こんにちは。 お湯で粉ミルクを溶かし、水を入れて適温まで冷ませばあ...
乳幼児がいる家庭向けの備蓄の情報源
乳児向けの備蓄品については、ベビー用品店やミルクメーカーのパンフレットに掲載されているのを見たことがあります。
また、先ほどこの記事の中で紹介した「東京防災」にも、乳幼児と老人がいる4人家族を想定した備蓄のモデルケースが掲載されています。
東日本大震災を経験した子育てママ812人の経験をベースにした防災本「子連れ防災手帖」には、備蓄だけではなく実際の被害状況や生活についても詳しく書かれているので、手元に置いて何度も読んでいます。
私も持ってるよー!子連れでの被災がイメージしやすいから、周りのママ友にも貸しまくってるよ。
書き込み式の「実践ノート」もあって、わが家は結構この本に沿って準備していました!
(※2016年に増補版「子どもを守る防災手帖」が発売されました)
子育て支援の一環として防災教室を開いている自治体もあるみたいですね。参加して近くのママさんたちと繋がることができれば心強い!
小さな子どもがいる家庭向けの防災教室で、ビニール袋とタオルを使った簡易オムツやキッチンペーパーを使ったマスクの作り方とかを習ったよ!
ガスの復旧まで1週間の暮らしは?
喫茶ぽてこにて
「うちは奇跡的にライフラインの停止がなくて本当に助かった。機械式駐車場とエレベーターは安全装置が反応して、点検が終わるまで丸一日使えなかったけど…… 」
「ガスが1週間止まったわが家は、 水道と電気は生きてたから電子レンジと卓上IH調理器でごはんを作り、4日目以降はお風呂を自衛隊と銭湯に借りて暮らしてた。夏場にお風呂入れないとかゆくなるし、なにより子どもの頭がすっごい臭かった記憶」
「夏にお風呂入れないのつらいね。水を使わないシャンプーみたいなのあった方がいいのかな」
「
電気があればレンチンでおしぼり作って体拭くのが一番お風呂対策にはなるかな?
あ、そういえばドライシャンプーとして
ベビーパウダーが使えるって聞いたことあるよ。もちろん体にも、汗ばむ季節は1つあると安心感ありそう!」
「あの時は水道と電気が使えたから、卓上IHでお湯沸かして、水を足してぬるま湯にして子どもの頭からかけてたよ。水道もダメになったら水を節約しておしぼりだね。おしりふき多めにあるといいかも」
「うちは新居を防災目的もかねて給湯器をエコキュートの一番大きな容量のやつにするつもり。エコキュートは熱々のお湯が何百リットルか備蓄されるんだよね。お湯が数日分でもあるだけでかなり助かるよね……。
うち太陽光もつけるし、すごく防災に敏感な家みたいな感じだけど、最近のハウスメーカーってこういう防災のことを考えた家づくりの話されること多くて自然とそうなっていきました」
「冬だと特にありがたいね。大阪北部地震では、地震後にガスが止まった家には大阪ガスからカセットコンロの配給があったよ。Twitterで回ってきたけど、ネット使えなかったらわかんないままだったと思う」
「この前の台風の時も同じことがあったよ。給水所や携帯電話の充電用に電源を貸してくれる場所とかの情報がTwitterではたくさん流れてたし、市からの避難所などの情報も市のホームページだけでアナウンスしてたみたい。お年寄りや充電が切れた携帯の人は情報を得られない状況に不安を感じた。ネットが繋がらない状況だったらそういう情報をどうやって得られるんだろうね」
「ネットできないのは困るね……うちの地域、世帯人数の確認やなにかあったときは訪問したほうが良いかとか、回覧板で回ってきた。古い家の老人も多いからだと思うけど」
「そっか!そんな時こそ回覧板だ。何かあったときは訪問したほうがいいってのはホントそうだよね」
「でも回覧板は回り終わるのに数日かかるんだよね 。自治会がお知らせのビラ貼ってはいたけど、これもタイムラグがあるし、やはりネットの方が早いんだよね。こういうときはご近所で声掛け合って情報難民になる人を出さないようにしなきゃいけないのかもしれない。うちご近所づきあいめっちゃ薄いからそのへんには不安がある!」
「うちはわりと田舎な地域ということもあって、近所との付き合いが深いんだ。
切迫早産の時とか子どもが小さい時は本当にお世話になった。
なんかあったら助けてくれるご近所さん、ほんと心強いから仲良くしといて損はないと思うよ」
「毎日バタバタしてて挨拶くらいしかしてないけど、もっと積極的に関わり合いを持とうかな。震災がどうではなく、やっぱり近所の人とは心地よく付き合いたいもんね!」
大阪北部地震ではガスの全面復旧まで1週間程度かかりましたが、電気や水道は使えたので、なんとか煮炊きはできました。お風呂も3日目以降は自衛隊が持ってきてくれました。
ただ、完全にライフラインが途切れることもありうるので、水、食料、複数の熱源・電源を備蓄するのが大切だと思いました。
阪神淡路大震災の時はライフラインが途切れて、そこではもう生活できないと両親が判断したのか、2日後には40キロ離れた祖母の家に移動したよー!近所は電車も動いてないから、いろんなものが壊れた街中をひたすら歩いて電車が動いてるところまで行った覚えがある。
そして、行政などの支援の情報が早いのは今回もネットでした。
町内の掲示板や回覧板でも情報は得られましたが、ネットに比べてタイムラグがあるのが気がかり。あやさんの言うように、ご近所ネットワーク大切にしたいですね。
スーパーの在庫状況など、半径10分以内の情報はインターネットよりもご近所ネットワーク(ママ友LINE)が最速でした!
自宅周辺の思わぬ危険から子どもを守るには?
喫茶ぽてこにて
「ニュースにもなってたけど、うちの近所でもブロック塀などの崩れがひどかった。以下、知り合いから聞いた話なんだけど、どれも命に関わる話で震えたよ……」
- 煉瓦造りのゴミステーションが崩れた
⇒地震のタイミングでゴミ捨てに来てる人がいたら本当にやばかったらしい
- 小学校の通学路にある一戸建ての擁壁が崩れた
⇒地震の時間帯なら小学生が列を作って歩いてたのに、たまたま創立記念日で休みだったから怪我人がいなかった
- 塀が崩れて立ち入り禁止になった公園もある
⇒今もなお工事中
「私も保育園の近くで瓦が大量に崩れ落ちてたのを見て震えたよ。毎朝その下を通って通勤してたから。この日、うちの子やたら機嫌が悪くてさ、いつもより家を出るのが遅れたんだよね。もしそうじゃなかったらと思うと……」
「例のブロック塀の犠牲になった女の子といい、外にいる間の地震ってホント怖い。大人でも外で急に地震がきたら正しい判断なんてできないんやから、子どもなんてもっとムリやんね。無事に家か学校にたどり着ければいいんだけど」
「小学生になると親といない時間って増えるだろうから、事前に話し合っておかないとですよね」
「通学路以外でも、よく通る道にも塀があるんだよね。大阪の地震以降は塀のそばを歩かないようにって長男には言ってる……」
「小学校進学する娘と通学中の防災について話しないとなと思ってたら、市の防災教室があるのを見つけたので申し込んだよ。小学生の親子向けなので、今知りたい防災情報じゃないかなと期待してる!」
「1人で行動するようになった小学生になってからの方が断然不安募るよね。だから私たちは新居の土地選びでは、子どもの防災も重視したよ」
- できるだけ小学校近くに住む
- できるだけ街全体が新しい場所に住む
⇒まわりの家が古かったら通学路での塀崩れなどによる事故の可能性が高まる
「うちの近くでも子どもの通学路に見た目崩れそうなアパートがあるんだけど、民間のことだから市は手を出せないとかで、なかなか撤去が進まないみたいだよ。本当に町全体の耐震って大切だと思う」
「子供の通学路は本当に心配だよね。うちも小学校まで近いけど、途中1箇所ブロック塀が気になる古い家があって。正直なところ行政の力でなんとかしてほしいけど、無理よね。早く建て替えてほしい〜」
「うちの市はブロック塀の撤去費用の助成があるみたい。ホント危険な建築物は行政が積極的に撤去していって欲しいね」
ママである私たちが子どもを守ることはもちろん大切ですが、子どもが一人で行動するようになれば、外で子どもだけの時に被災する可能性も出てくるんですよね。
先輩ママたちの話を聞いて、小学生になるまでに少しずつ防災教育をして自分の身を守れる子どもに育てていきたいなと、強く思いました。
生活が元に戻るまでどれくらいかかる?
喫茶ぽてこにて
「さっきも言ったけど、うちの被害といえば家にモノが散乱しただけだったし、ライフラインも無事だったから、一応その日のうちに普通の生活ができたよ。余震には怯えてたけど」
「うちも片付けだけなら当日終わったけど、ガスが復旧するまではいつも通りとはいかなかったなぁ。保育園のガスが止まって休園や家庭保育協力日になったし、1週間くらいは自宅で子どもを見ながら地震対策強化してた。ガスが復旧してからようやく暮らしは落ち着いた。やはりお風呂と煮炊きがいつも通りじゃないってのは効いた。余震の恐怖もあったし、仕事で子どもと離れてると今また地震があったらどうやって迎えに行こうとか考えちゃうし、自宅周辺と会社周辺のギャップに現実感失ってたりで、完全に落ち着くまでは1ヶ月以上かかった気がする。直後に大雨もあったしねえ」
「工事が混み合っているからリフォームの依頼をしてもなかなか着工しなくて、台風シーズンをブルーシート屋根のまま過ごしているお宅が多かったのが見ていて辛かった。地震にはなんとか耐えていても爆風台風で大破したお宅も多かったし、踏んだり蹴ったり状態で本当に気の毒だった…」
「うちの近くもまだ復旧終わってないとこあるよ。もう半年なのに「危険」認定されてから手つかずなところもある。大雨と台風と他の地域の災害もあったし、オリンピックも近いから建設会社の人手や建材が回ってないんだろうね」
「うちのハウスメーカーも、度重なる災害によるアフターサービスに手間取られて、半年後に着工って言われてるからねー」
「今年みたいに災害が重なることを考えると、ほんまに町全体の耐震って大切だと思う。古い町は危険が多いだけじゃなくて自宅に帰れなくなる人もいっぱい出るんだよね。避難所も地震後けっこう長いこと開設してたのを思い出した」
冒頭にも書きましたが、現地の復旧はまだ完全には終わっていません。不便な思いをされている方もいらっしゃると思います。
生活が落ち着いても、大地震という災害によって変わってしまうところや、防災として変えなければならないところもあるので、大地震を経験した町が完全に元に戻ることはないのかもしれません。
でも、これまで以上に平穏に暮らせるような町に変わっていってほしいと思います。
子持ち家庭はとにかく備えるべし
余震が不安な中、子どもの笑顔だけは変わらず隣にあってほしい、これ以上なにも起こらないでほしいと願っていたことは今も忘れていません。
それでも時間が経つと恐怖が薄らぎ、防災意識を忘れがちになっている私です。
そんなときにまた大地震が起これば、いちばんに割りを食うのは「弱者」である子どもなんです。
だからこそ、子持ち家庭は万全の備えが大切!
そんなこと言いながらも、賞味期限切れのレトルト幼児食と、非常持ち出し用にパッキングしたままサイズアウトしたオムツを発掘したばかりなんですけどね……ダメじゃん!
こんなふうに、子どもは日々成長するので、服や靴やオムツのサイズが変わったとき、食べるものが変わったとき、節目の行事をしたときなど、折に触れて備えを見直していくのがよいかなと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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