ママ喫茶ぽてこでは、在宅ワークで仕事を始めてみたい!という方に対してお仕事の始め方だったり在宅ワーカーあるあるのぶっちゃけ話(!)などを取り上げています。
特に、前回の記事「在宅ワークを始めたら主婦でも確定申告は必要?」では、
- 開業届を出すべきか?
- 扶養内でいられる範囲は?
- できるだけ税金がかからないようにするにはどうしたらいい?
など、いわゆる在宅ワーク初心者の疑問あるあるをお伝えしてきました。
収入があればいずれ確定申告を行うことになるでしょうし、帳簿管理のためにもまずはマネーフォワードクラウド確定申告に登録してみたというたこ子さん。
ところでこういったクラウド会計ソフトを使う際には、まず始めに銀行口座や経費決済用のクレジットカードを登録することになります。
在宅ワークで必要となる経費も、いつものクレジットカードで支払えばポイントも貯まるしwebで明細も見れるから一石二鳥っと…
いや待ってください!
前回、喫茶マスターであり個人事業主の先輩でもあるぽてこさんから次のようなことを教えてもらいました。
(※前回記事を参照)
そう。実は、生活費決済のためのクレジットカードで事業用の経費を決済すると規約違反にあたる場合もあるのです。
確かに個人事業主が経費を支払う際には、個人名義のクレジットカードを利用して払っても大丈夫…
なのですが、「クレジットカードの利用規約に抵触する場合」はそういったいつものカードではなく事業用決済OKのカードを使用しなければなりません。
(※利用規約によって異なりますので、詳しくはカード会社にお問い合わせください。)
しかし在宅ワーク初心者はまだ収入が少ない人も多く、新たにクレジットカードを作るといっても審査が厳しいという事実も。
さらに事業用のクレジットカード(法人カード)は基本的に年会費がかかるものが多いので、年会費=固定費を払うのにもちょっと抵抗がありませんか?
そこで次のような条件を満たすクレジットカードを探してみたところ…
- 事業用の決済でも利用可能
- 年会費が無料
- 収入が少ない在宅ワーク初心者でも申し込める
なんと条件に合うクレジットカードを見つけましたので、今回ご紹介したいと思います。
なぜいつもの家計用クレジットカードで経費を決済したらダメなの?
おすすめのカードをご紹介する前に、まずなぜ?いつものクレジットカードで経費を決済したらダメなのかお伝えしますね。
クレジットカードの規約で経費決済NGなことがあるから。
クレジットカードを申し込むときの申請用紙(申請画面)を思い出してみてください。
利用用途のところに
- 生活費決済のため
- 事業用決済のため
というチェック項目があったことを覚えていませんか?
つまり、生活費決済用の目的でクレジットカードを発行したのに事業用の決済を行うと、(カード会社によっては)本来の目的とは異なるのでNGということになります。
利用状況はカード会社によってチェックされていますので、カード会社が「怪しいぞ?」と思ったら利用停止もありうるわけです。
それもそのはず。
経費決済のためのカードにはビジネスカードというものがちゃんと存在しますので、カード会社としてもそちらを使ってほしいはず。
バレる・バレないの問題ではなく、規約違反にあたる場合は利用目的に違反した使い方となるのでおすすめできません。
ビジネスカードとは?
帳簿の管理を考えると家計用カードと分けた方がおすすめ
たしかに税務上は、経費となるものを個人のいつものお財布(家計用の財布=いつものクレジットカード)から支払っても「事業主借」の項目で仕訳をすればOKとなります。
(※仕訳についてなど税務上の詳細はお近くの税務署または税理士さんにおたずねください。)
ただ、これはいったん帳簿をつけてみるとわかりますが…クレジットカードの明細に家計用の決済内容と事業用の決済内容が入り乱れて記載されていると、どれを取り込んでよいものなのか選別作業がとっても大変になるんです。
ビジネスカードのデメリット「年会費が有料」「ポイントがつかない」「審査が厳しい」
「でも、ビジネスカードって基本的に
- 年会費が有料のもの
- 無料だったとしてもポイントがつかないもの
ばかりなんだよね。日頃楽天ポイントで暮らしている私からしてみたらポイントがつかないカードなんて使いたくない…笑」
個人事業主が事業用に使用するクレジットカードは、(事業用途OKの)個人名義のクレジットカードもしくはビジネスカードになります。
ですが、こういったビジネスカードは基本的に
- 年会費が有料のものである
- ポイントが貯まらないもの
がほとんどなのです。
例えば高額商品を経費で決済した場合、ポイントが貯まらないのはちょっともったいない気もしませんか?
こういったデメリットをカバーするには、例え年会費が有料でも年会費分を上回るポイント還元率のカードを選ぶのがおすすめです。
またビジネスカードには審査が厳しいというデメリットもありました。
個人事業主でも作れるクレジットカードには、起業直後でも申し込みOK(本人確認書類だけ提示)というところから決算書2期分のコピーを提出しないといけないところまでさまざまです。
したがって、基本的に在宅ワーク初心者は起業直後でも申し込みOKといった条件のカードに申し込むといいでしょう。
(あとはいつものカードで返済が滞ったことはないか?など個人の信用情報もチェックされますのでお気を付けて!)
実質年会費無料でポイントも貯まる!おすすめのクレジットカードは「セゾンパール・アメリカン・エキスプレス」
以上のようなビジネスカードのデメリットを踏まえつつ、在宅ワーク初心者におすすめのクレジットカードはセゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードです。
- 生活費・事業用どちらの決済もOK
- 年会費は実質無料
- ポイントも貯まる
- 屋号付きの銀行口座を引き落とし口座に設定可能
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードは、なんとこれらすべての条件を満たしているんです!(以下、セゾンパールアメックスと呼びます。)
そう、以前コストコでアメックスカードしか使えなかった時代を覚えていませんか?
実質、年会費無料で持てるアメックスカードとして人気を博していたあのセゾンパール・アメックスです。
現在コストコでのクレカ決済はマスターカードのみとなってしまったので、もう使わなくなってしまった方も多いのではないでしょうか?
このセゾンパールアメックス、なんとカード名義人本人が使用するのであれば生活費の決済でも事業用の決済でもどちらもでOKなのだそう。
セゾンパールアメックスの年会費は
- 初年度は無料
- 2年目以降は年会費はかかるものの年間で1回以上の利用があれば年会費は無料
になります。
要するに実質年会費が無料なんです!
さらにセゾンパールアメックスでは永久不滅ポイントというポイントが貯まります。
還元率は0.5%とあまり高くはないものの「永久不滅」という名の通りポイントは失効しないので安心。
そもそも年会費が(実質)無料でかつポイントも貯まるカードは、このカード以外見つかりませんでした。
また、このセゾンパールアメックスの引き落とし口座は屋号入りの銀行口座も選ぶことができるのです。
つまりこのカードと事業用の銀行口座があれば、プライベートとビジネスのお金の流れを完全にわけることが可能だということ!!
他にもおすすめのビジネスカードはある?
年会費無料のビジネスカードも探してみたところ、ありましたよ!
それでは年会費無料のカードも含めて、在宅ワーク初心者におすすめなビジネスカードをご紹介したいと思います。
年会費が無料のビジネスカードは「ビジネスライフカード」「ミライノビジネスライトカード」
まだ収入が不安定だから、余計な支出は増やしたくない!年会費は絶対に無料の方がいい!という方は年会費無料で持てる
がおすすめです。
どちらも年会費が無料のかわりに、ポイント還元といった特典はありません。
ちなみに引き落とし先に設定できる銀行口座ですがライフカードビジネスの場合、屋号名もしくは本人名義の口座を引き落とし口座に設定できます。
一方、ミライノカードBusinessは住信SBIネット銀行の個人口座のみとなります。
他にもおすすめ「楽天ビジネスカード」「三井住友ビジネスカードfor Ownersクラシック」
先ほどセゾンパールアメックスが最強のカードだとご紹介しましたが、実は決済額が多くなる場合やカードの国際ブランドをアメックス以外で作りたい!という方には
- 楽天ビジネスカード
- 三井住友ビジネスカードfor Ownersクラシック
も検討の余地があります。
ちなみに年会費とポイント還元率は次のとおりです。
楽天ビジネスカード | 三井住友ビジネスカードfor Ownersクラシック | |
---|---|---|
年会費 | 年間2,000円+税 | 年間1,250円+税 |
ポイント還元率 | 1% | 0.5% |
国際ブランド | VISA | VISA |
ただ、同じ楽天のアカウントから購入してもプライベート用とビジネス用の支払いを完全に分けられて、かつポイントは個人アカウントに貯まっていくという仕組みは、楽天でよくお買い物をされる方には使いやすそうですね。
お買い物マラソンのキャンペーンにも乗れるし、プレミアムカードの特典も受けてるし…厳密なお得度は計算できない域にあるけど、年間200〜300万円ぐらい使ってるからたぶん元取れてると思う。※最近は毎月1万ポイント以上、楽天ポイントもらってます笑
番外編「楽天ビジネスデビットカード」もあるよ
こちらのカードはクレジットカードではなくデビットカードになりますので、番外編として紹介させていただきます。
デビットカードって?
この楽天ビジネスデビットカードは、年会費1,000円+税で還元率がなんと1%なんです。
つまり、年間10万円以上の利用で年会費のもとがとれるってこと!
ただし、この楽天ビジネスデビットカードにはいくつか注意点がありました。
- デビットカードなので、(クレジットカード以外は)使用不可のところもある。
- 1%の還元方式はポイント付与ではなくキャッシュバック方式
- 事前に楽天ビジネス口座の開設が必要(※口座開設時に開業届のコピーの提出が必要となります。)
特に②の還元方式キャッシュバック方式というのは気になりますね…。
少し気になる点はあったものの、ぽてこさんと私sonicは年会費1,000円+税なのに還元率1%という楽天ビジネスデビットカードの魅力を確かめるべく、カードを発行してみたのでした。
実際に楽天ビジネスデビットカードを使ってみた結果
実際に、ぽてこさんと私sonicが楽天ビジネスデビットカードを使ってみたので結果をお伝えします。
今回ぽてこさんと私sonicが楽天ビジネスデビットカードを検証してみたところ、やはりこのカードは向き・不向きがあるようでした。
ちなみにセゾンパールアメックスと楽天ビジネスデビットの還元率を比較してみたところ、損益分岐点は決済額20万円となりました。
(※ただし税抜き価格の年会費で計算しています。)
※画像クリックで拡大します
この2つのカードを比べた場合、経費を20万円も使わないなら年会費が(実質)無料のセゾンパールアメックスの方がおすすめですし、20万円以上使うなら楽天ビジネスデビットカードの方が年会費を払ったとしてもお得となります。
他にもデビットカードには、使用と同時に口座から引き落としされるので使いすぎ防止になっていい!という魅力もありました。
そういったメリットをとるなら、楽天ビジネスデビットカードはおすすめです。
まとめ
在宅ワークを始めたばかりだからといって、例え少額でも経費の決済はあるはず。
経費の決済にはクレジットカードが便利ですが、管理の観点からはいつも使っているカードとは別のカードを、そして経費の決済が利用規約に抵触する場合はビジネスカードを選ぶようにしましょう。
ただビジネスカード(もしくは法人カード)には、
- 年会費が無料なところはポイント還元なし
- ポイント還元率が1%を超えるところは年会費は有料
と、いつものクレジットカードと比べると少し残念なポイントがありました。
ママ喫茶ぽてこではセゾンパールアメックスがおすすめとお伝えしてきましたが、「自分にはどういったカードがいいのかな?」というのは、正直個人の考え方や決済額によっても異なるのでご注意を。
ただ在宅ワーク初心者だと、「これからまだどれだけ経費を使うかわからない」ところもあると思いますので今回挙げたカードの中から選べばそう失敗はしないかなと思います。
「結局どのクレジットカードを選べばわからない!」という方は、年会費が実質無料であり、かつポイントもつくセゾンパールアメックスの選択肢は間違いないでしょう。
うん、ダメです。
銀行口座こそ絶対に家計用と事業用で分けておいた方がいいんですよ。
そうでないと確定申告のときに大変な目に遭います。(※sonicの実体験より)
ということで、次回は在宅ワーク初心者におすすめの事業用銀行口座についてご紹介しますね。お楽しみに!